更新世が終わるまで アウストラロピテクス(400~200万年前) 華奢型猿人。石器を使ったか。アウストラロピテクス・アファレンシス、アウストラロピテクス・アフリカヌスなどの化石が出土しているが、種レベルでの判別は明確でない。一般に頑丈型とされるパラントロプスとの系統関係も明らかでない。 鮮新世から更新世への移行(258万年前くらい) 更新世の多くは氷河期が占め、おおむね寒冷な時代だった。 ホモ・エレクトス(190万年前?) 加熱調理をしたらしい。以前はピテカントロプスとも呼んだ。 ホモ・エレクトス・ハイデルベルゲンシス(ハイデルベルク人)(60~40万年前) 現生人類へと繋がる系統とネアンデルタール人との分岐直前(47万~66万年前)の時期、または分岐後のホモ・サピエンスへと続く系統側か。ホモ・ローデシエンシスないしホモ・サピエンス・ローデシエンシス(ローデシア人)と同種か。 ホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシス(ネアンデルタール人)(約40万年前~) アフリカのネグロイドを除く現生人類の遺伝子には絶滅したネアンデルタール人類特有の遺伝子が1~4%混入しているとされる。アフリカの現生人類もネアンデルタール人のDNAをわずかに保有しているという説があり、20万年近く前にもアフリカを離れた現生人類が欧州でネアンデルタール人と交わったのちアフリカに帰ったと説明される。 ホモ・サピエンス・アルタイ(デニソワ人)(64~35万年前?) ネアンデルタール人につながる系統か。メラネシア人のゲノムの4~6%がデニソワ人固有のものと一致する。ただし、デニソワ人の骨が発見された洞窟ではネアンデルタール人の骨も発見されているため、別系統の人類とネアンデルタール人の混血の可能性を指摘する説もある。 出アフリカ(従来説では6万年前、おそらく20万年前くらいに始まり何度か繰り返されたか) サピエンスが遺伝的に、非出アフリカ(ネグロイド)、南ルート(オーストラロイド)、北ルート(モンゴロイド)、西ルート(コーカソイド)に分化する。ネグロイドのより細かい分類として、カポイド(コイサン人種)とコンゴイド(カポイド以外のネグロイド)を設けることもある。 ホモ・サピエンス・イダルトゥ(ヘルト人)(約16万年前) ホモ・サピエンス・サピエンスの直接の先祖か。 ホモ・サピエンス・サピエンス(約15万年前?) 火の日常的な利用(約12.5万年前?) まもなく消し炭と木炭の利用も始まったはずだが、出アフリカとの前後関係などは不明。 ネアンデルタール人の一部に埋葬の「ように見える」行動がみられる(10万年前くらい~)。 トバ事変(7万-7万5000年前) インドネシア、スマトラ島、トバ火山の大噴火。寒冷化の引き金になったか。 洞窟壁画の出現(6.4~4万年前?) ネアンデルタールによるものかサピエンスによるものかはっきりしない。 日本列島への人類の流入(5万年前、あるいは8~9万年前?) 土器の出現(2万~1万8000年前?) 中国南部にある仙人洞遺跡から出土した土器が、2万年くらい前のものだとされる。 日本で縄文時代が始まる(1万6000年前前後?) 縄文時代は日本の新石器時代にあたり、他の地域と違い「定住生活をするが狩猟採集経済を続ける」という特徴がある。 最終氷河期の寒の戻り(1万3000~1万1000年前くらいに始まり1300年間くらい続いた) 更新世の終わりで、ヤンガードリアス期という。寒冷化が終わったことが農業の開始と関係するという説もあり、しばしば西アジアでの農耕の開始と関連付けられる。これが明けると本格的な完新世。