ピーターラビット シリーズ
2022.01.05
The Tale of Peter Rabbit (ISBN 978-0-7232-4770-8)

日本で「ピーターラビットのおはなし」として親しまれている本の原著です。いろいろな版が出版されており、まなびやの蔵書にあるのはFrederick Warneのカラー刷りハードカバーです。写真では大きさがわかりませんが、本来の「子供用サイズ」で、閉じた状態で縦14.5cmの横11cmくらいでした。内容はもちろん小さい子供向けですが、英語で読まないと楽しめない要素が多く含まれるので、中学生くらいになってから挑戦するのがいいかなと思います。文学研究の対象としても面白いシリーズで、探してみたところ三重大学の学生さんが卒論のテーマとして取り上げていました。

The Tale of Squirrel Nutkin (ISBN 9798546348298)

こちらは2作目の「リスのナトキンのおはなし」の原著です。中身は普通なのですが、縦23cm横15cm(正確には9×6インチ)のアメリカ式ペーパーバックで、中の挿絵は粗い画質のモノクロ印刷です。出版元の表記がなく、ISBNも変で、問い合わせ先が日本のAmazonになっているので、著作権が切れた作品をただコピーして綴じただけの本なのかもしれません。知名度ではピーターラビットに敵いませんが、私はこの話の方が好きです。

著者のビアトリクス・ポターに関する研究もさかんで、マーガレット・レインの「The Magic Years of Beatrix Potter」(猪熊訳「ビアトリクス・ポターの生涯」ISBN 978-4834001280)やジュディ・テイラーの「Beatrix Potter: Artist, Storyteller, and Countrywoman」(吉田訳「ビアトリクス・ポター」ISBN 978-4834025316)といった評伝が出版されているほか、The Beatrix Potter Society(ビアトリクス・ポター協会)という学術団体まで作られました。日本では埼玉県こども動物自然公園内に大東文化大学の資料館があります。

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-参考外部リンク-
ピーターラビット公式サイト
The Beatrix Potter Society
Books: Beatrix Potter (sorted by popularity)@gutenberg
Great Big Treasury of Beatrix Potter by Beatrix Potter@gutenberg
ビアトリクス・ポター資料館@大東文化大学
2022.01.05 22:51 | 固定リンク | 本の紹介

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