ネイティブの感覚で前置詞が使える
2020.06.25
ISBN 978-4-86064-275-4
 

英語を勉強するすべての人に使って欲しい教材です。もし小学生に英語を教えるならこういうことをやって欲しい、3年生から6年生までの4年間ずっとこれだけやっていてもいいというくらい、本当にためになります。もしかするとアメリカやイギリスの小学生も、似たようなことを「国語」の時間に勉強しているかもしれません。

私は大学の英文科を卒業して、いわゆる実務翻訳を10年近く仕事にしましたが、正直なところこの本の内容は半分も身に付いていませんでした。反対から言えば、この本の内容を身に付けなくても大学の英文科に入学して卒業することはできる(少なくとも過去の学校制度ではできた)ということですが、これをきちんとやっておけば、受験英語や実務英語を勉強するうえでも必ず役に立ちます。もし私が中学1年生のときにこの本に出会えていたら、いままで経験した「英語の苦労」が半分になっていたかもしれません。

そういうわけで、私としてはぜひともおすすめしたい教材ですが、まなびやの生徒にはまったく人気がありません。基礎的なことが「しっかりわかる」とどれほどの助けになるか、順序よく勉強することでどれほど楽になるか、まだまだ伝えられていない証拠でしょう。今すぐにでなくても、いつか英語を「ちゃんと勉強したい」と思ったときに、ぜひ手に取って欲しい本です。
2020.06.25 16:41 | 固定リンク | 教材の紹介
2分学習
2020.06.22
すべての生徒と保護者の方におすすめしている「毎日最低2分間の家庭学習」を紹介します。正しく継続すれば必ず力が付く方法で、大学受験が控えている生徒であっても、まずはこれができてから次を検討するのが結局近道です。やり方は簡単です。
  • 中1・2年生は学校で指示された課題や宿題を2分間に含めても構いませんが、中3・高校生については「自分で選んだ内容」で、たとえ学校の講習で12時間勉強した後でも、毎日家で2分間は勉強します。

  • 中学1・2年生は「机の整頓なども含め学校の授業を受けるのと同等の環境」で、中3・高校生はさらに「試験を受けるときと同等の緊張感」で勉強します。しっかり準備せずにやった分を「最低2分間」に含めてはいけません。

  • 勉強を始める時間はなるべく固定します。何かの都合で固定できない場合は、この時間に始められない日はこの時間にやる、といったように第2候補を作る案もあります。

2分間の勉強ができたら、あとはすべて自分の判断です。

この勉強法では、生徒よりも保護者の方にいくつか注意点があります。
  • 「毎日2分」という部分については一切の言い訳を認めない代わりに、それ以降の部分や勉強の内容は生徒に任せ、本人が助言を求めない限り口出ししないでください。メリハリが大切です。

  • 試験の成績が悪くても「毎日2分」さえできていたなら「満点」の取り組みとしてください。結果を評価するのは学校の先生の仕事、生活習慣を守り自主性を育てるのが家庭の役割、とはっきり区別します。

  • もしどうしても「勉強しなさい」「試験は大丈夫なのか」「何だこの成績は」と言いたくなったら、生徒本人以外の誰かを身代わりにしましょう(実はこれ、学習塾の大切な役割のひとつだと私は考えています)。

  • 失敗や効率の悪い努力もさせてあげてください。たとえば早朝や夕食前など後ろに予定が入る時間帯の勉強はおすすめしませんが、本人が望むならその時間帯で構いません。

とくに最後の1つが重要です。自力で間違えられない生徒は自力で正解できませんし、自力で失敗できない生徒が自力で成功することもできません。

もちろん、毎日2分どころではない勉強を自分の意思で何年も続けている生徒はたくさんいますから、これだけですべてを乗り越えられるわけではありません。ここで紹介した勉強法は、努力の質も量も無視して、ただ習慣化に手を付けるだけのものです。しかし、第一歩が着実で現実的なものであることは後々大きな助けになりますし、たとえ進学以外の進路を選んだとしても、きっと何かの役に立つ経験になるでしょう。
オズの魔法使い
2020.06.20
左から、英語版(ISBN 978-0-486-29116-1)、河野訳(ISBN 978-4-10-218151-5)、朗読(ISBN 978-1-5318-7742-2)
 
話の面白さ、生き生きとした文章、適度な長さといった内容だけでなく、デンスローの挿絵も素晴らしい、アメリカ児童文学の傑作です。

原文は高校生くらいの英語力があれば読める内容で、小難しい「受験英語の長文」に比べればはるかに読みやすいでしょう。かといって、取って付けたような「易しい英語」ではなく、読み進める努力に応えてくれるような「優しい英語」です。朗読も不自然にモタモタ読んでいるようなところがなく、日本人にとっては聴き取る難易度が高いものの、アメリカ英語本来のリズムやテンポを垣間見られます。

この本に限ったことではありませんが、まずは英語版を最後まで読み、改めて日本語訳を最初から、おかしいなと感じる所があれば原文も確認しながら読むのがよいでしょう。児童文学は、異文化圏の人たちと話すときの共通の話題にもなってくれますし、彼らの感性や考え方の根深い部分をうかがい知るための手がかりにもなります。

中学生が読むには少し大変かもしれませんが、田舎は高校受験にメドがつくのも早いので、余裕のある人にはぜひ挑戦してみて欲しいと思います。もちろん高校生以上でも、まとまった長さの英語の本を初めて読む人にはうってつけです。

-関連記事-
図書貸出について
-参考外部リンク-
The Wonderful Wizard of Oz by L. Frank Baum@gutenberg
The Wonderful Wizard of Oz by L. Frank Baum@gutenberg(朗読)
2020.06.20 14:10 | 固定リンク | 本の紹介
図書貸出について(受付終了済)
2020.06.15
教室の本棚にある本やCDを、どなたにでも無償で貸し出します。利用方法は以下の通りです。


  • 教室の番号まで事前にお知らせの上お越しください。教室のシャッターが開いているときであれば予告のない訪問でもできるかぎり対応しますが、授業中はお待ち頂くことがあります。

  • 貸し出しは手渡しを原則とします。止むを得ない場合郵送などによる返却もお受けしますが、水濡れや折り曲げを防げるよう包装し、発送前にご連絡ください。

  • 貸し出し時に本人または家族の連絡先と返却予定日を伺います。連絡先の情報は予定日を過ぎても返却されない場合の連絡以外には使用しません。

  • 一度の貸し出しは1タイトルまでを原則とします。先に借りた本を返却してから次の本を借りてください。1つのタイトルで複数の本、たとえば英語版と日本語訳版と朗読CDなどをまとめて借りることは可能ですし、どれか1つだけ選んでも大丈夫です。

  • 貸し出し期間は3か月を上限とします。読み終わらなかった場合はいったん返却してから再度借りてください。その際、他に貸し出しを待っている方がいる場合は、順番待ちにご協力ください。

  • 本は読む方本人か、中学生以下の場合は保護者の方に貸し出します。又貸しはご遠慮ください。

  • DVDなど、法律上「映画の著作物」に相当するものは貸し出しできません。

  • 教科書類・入試過去問・一部の貴重図書・辞書などは貸し出し対象外とします。持ち出さずに利用するのは構いません。

  • 汚損・破損・紛失があっても弁済は求めませんが、できるだけ速やかにその旨お知らせください。

  • 学校・図書館・非営利の催し・公共施設など個人以外での利用については個別にご相談ください。貸し出し数や期間などできるかぎり融通します。


2021年10月現在の蔵書は、

といったところが中心です。古本で買ってきたものはとくに、書き込みがあるものや状態の悪いものもありますが、みなさんに楽しんで頂けたらなによりです。

それぞれの本の詳細についてはこのウェブログでも紹介していきます。なお、紹介しているISBN番号は手元の本に印刷された番号です。

図書貸出の終了について
学習塾まなびやの廃業に伴い、上記の図書貸出を終了しました。記事自体は図書紹介の案内として残しますが、現在貸出は行っておりませんのでご了承願います。
2020.06.15 19:07 | 固定リンク | お知らせ

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