読む辞典
2020.12.13
左から、英語類義語活用辞典(ISBN 4-480-08756-7)、日英語表現辞典(ISBN 4-480-08807-5)
 
これは凄い本です。編著者は「戦後日本最初の英文コラムニスト」で、しかもその仕事を26年間続けたというのですから、まるで想像もつかないほどの英語の達人です。そのノウハウの一部が、読み物としても十分楽しめる体裁でまとめられています。

この本を手に取って欲しいのは、他の誰よりもまず「自分は英語が得意だ」とか「英語の勉強が好きだ」と思った高校生です。何年生でも構いませんから、そう思ったらすぐにでも、この本を読んでみるべきです。中学生には少し難しいかもしれませんが、中身を眺めてみて大変そうなら「いつか読んでみよう」と後回ししてもよいでしょう。野球が好きな中高校生もサッカーが得意な中高校生も、美術が好きな中高校生も楽器が得意な中高校生も、その分野の「スター」をすでに知っています。あなただけが知らずにいるのは大損です。

英文科に進んだ大学生には、いいから買うだけ買って手元に置いておきなさいと、強く勧めます。決して損はしません。もしこの記事の読者が大人で、知り合いに英文科へ進む生徒がいたら、ぜひ入学祝に贈ってあげてください。2冊や3冊ダブって持っていてもまったく差し支えない本です。英文科でない文学部の生徒も、手には取ってみて欲しいと思います。

もちろん、タイトルにある通り辞典としても使えます。類義語辞典は1979年、表現辞典は1980年の初版ですが、単語の用法は古くなっても言葉の理解自体は古くなりません。大人の読み物あるいは教養書として、英作文のアンチョコとして、読書のお供に、きっと活躍してくれるでしょう。

なお、日本人が英語を書くのがどれだけ難しいか、という話題には次の記事で触れます。

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2020.12.13 22:21 | 固定リンク | 本の紹介

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