高校文系科目の入門教材
2020.10.21
やさしく語る現代文(ISBN 978-4-89680-423-2)

まなびやでも現代文の入門として第一候補にしている参考書です。大学受験用ということにはなっていますが、できるなら高校入学が決まった春休みか、いわゆる難関私立を受験する生徒であれば中3前の春休みにでも、やっておいた方がよい内容です。現代文が「何をするべき科目なのか」しっかり知っておけば、学校の授業を受ける効率が飛躍的に高まります。

この本について「前半の講義部分はわかったけれど後半の問題演習が難しすぎる」という評判を目にすることがありますが、そう感じるのは「前半の内容が身に付いていない」証拠です。勉強に限ったことではありませんが「基礎はわかっているけど問題が解けない」という生徒は基礎が身に付いていない、というのは例外のない法則です。

やさしく語る小論文(ISBN 978-4-89680-340-2)

同じ著者による作文と小論文の参考書で、ごくごく初歩的なところから始めることができます。正直なところ「大学の一般選抜で出題される小論文」を書くには不足のある内容ですが、たとえば指定校推薦で試験直前まで作文対策の時間を取れなかったとか、いわゆるスポーツ推薦で作文も書かなければならなくなったとか、そういう場合の「特効薬」として有用です。

英文読解入門 改訂版(ISBN 978-4-89680-837-7)

英文法と語法の入門として第一候補にしている参考書です。高校生が学校や試験で目にする英文を読み解くのに必要十分な知識を身に付けるという意味では申し分ない内容で、学校の授業を受ける効率も段違いの向上を望めますが、まなびやで最初からこの本をおすすめすることはめったにありません。というのは、ほとんどの生徒は「英語がわかっていない」という事実に気付いていないからです。

理想的な手順としては、まず数学を少しやって「勉強はやり方で効率が変わる」という初歩のところをしっかり納得してもらい、つぎに現代文をやって「わかっていなかった」という気付きを経験して、そのうえで英語に取り掛かるのがスムーズです。

ポレポレ英文読解(ISBN 978-4-89680-338-9)

同じ著者による長文読解のための参考書です。これも「いきなり難しくなる」という評判があるようですが、本の中でとくに「難しい」と印がついている英文以外は、基礎をしっかり勉強していればちゃんと読めます。ただ「初学者向け」でないのも確かで、文法と語法を上で紹介した本の水準くらいまで勉強してからでないと、辛いだけで身に付くものがない勉強になってしまうでしょう。

いちばんやさしい古典文法の本(ISBN 978-4-902381-09-2)

古文の参考書なのですが、まなびやでは、受験科目に古文がある生徒向けというより、そうでない生徒が古文にかける時間を節約するための本として紹介しています。この本の内容を「ただ覚えるだけ」で、高校を卒業するまで古文で困ることはありません。基礎がどうの力の付け方がこうのと面倒な話は一切なく、本当にただ覚えればそれで済むので、中1~高2の間いつでも使える本です。もちろん、高3になって志望を変え急に古文が必要になった場合などにも、大きな助けになります。

日本史講義(ISBN 978-4-7961-2020-3)

普段の授業では使っていない本ですが、内容が素晴らしいので紹介しておきます。歴史がどういうつながりを持って展開してきたかをきちんと扱った、たいへん貴重な参考書です。日本史が受験科目になる生徒には、ぜひ本格的な勉強に取り掛かる前に読んで欲しい本ですが、大学生や社会人の教養書としても有用です。年表などの網羅的な情報は乏しいので、高校の教科書や資料集などを隣に用意しておくのがよいでしょう。
2020.10.21 21:08 | 固定リンク | 教材の紹介

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