トルコと中東の本
2021.07.11
トルコ 中東情勢のカギをにぎる国(ISBN 978-4-08-781601-3)
放送大学の高橋先生のブログで紹介されていた本から、古本で安かったものを値段だけ見て何冊か買ってみたのですが、その中で面白かったのがこれです。
トルコという国について詳しく解説するというより、トルコを中心とした情勢について理解するための基礎知識をまとめたような印象で、大学院の先生が著者だけあって書き方も親切です。大学の先生だからという言い方は少し乱暴かもしれませんが、一緒に買った海外ジャーナリストが書いた本と比べても、日常的に「人に教えて」いる人の文章はやはり違います。もちろん、体系的な教育を受け学位を取得し、専門家の中で認められ教授職に就いている人の議論には、安定感と説得力があります。高校の世界史と世界地理で習う程度の知識がしっかり身に付いていれば読める内容でしょう。出版が2015年とそんなに新しいわけではありませんが、現在の国際情勢を理解するうえでも間違いなく役立ちます。
国際情勢なんて勉強して何の役に立つの、というのはもっともな疑問です。いろいろな答えがあるでしょうし、役に立たないというのも妥当な答えのひとつではあるでしょうが、私の答えは「見慣れている範囲の外にも世界が広がっていることを知るため」です。突き詰めると、歴史を勉強するのも古典を勉強するのも海外文化を勉強するのも、違う場所なのか違う時代なのか両方違うのかという差はあれど、結局は「目の前以外にも世界が続いている」ことを知るためで、目の前にあるように思っていた物事も「外のこと」を知ってはじめて把握できるようになるのだと思います。高橋先生の授業の中にも、この疑問に対する先生なりの回答が何度か出てきます。それがどんな答えなのか、私が勝手に書いて語弊があっては困りますから、ぜひ自分で授業を視聴してみてください。私の答えとは少し違うようです。
-関連記事-
図書貸出のお知らせ
高橋和夫の3冊
放送大学の高橋先生のブログで紹介されていた本から、古本で安かったものを値段だけ見て何冊か買ってみたのですが、その中で面白かったのがこれです。
トルコという国について詳しく解説するというより、トルコを中心とした情勢について理解するための基礎知識をまとめたような印象で、大学院の先生が著者だけあって書き方も親切です。大学の先生だからという言い方は少し乱暴かもしれませんが、一緒に買った海外ジャーナリストが書いた本と比べても、日常的に「人に教えて」いる人の文章はやはり違います。もちろん、体系的な教育を受け学位を取得し、専門家の中で認められ教授職に就いている人の議論には、安定感と説得力があります。高校の世界史と世界地理で習う程度の知識がしっかり身に付いていれば読める内容でしょう。出版が2015年とそんなに新しいわけではありませんが、現在の国際情勢を理解するうえでも間違いなく役立ちます。
国際情勢なんて勉強して何の役に立つの、というのはもっともな疑問です。いろいろな答えがあるでしょうし、役に立たないというのも妥当な答えのひとつではあるでしょうが、私の答えは「見慣れている範囲の外にも世界が広がっていることを知るため」です。突き詰めると、歴史を勉強するのも古典を勉強するのも海外文化を勉強するのも、違う場所なのか違う時代なのか両方違うのかという差はあれど、結局は「目の前以外にも世界が続いている」ことを知るためで、目の前にあるように思っていた物事も「外のこと」を知ってはじめて把握できるようになるのだと思います。高橋先生の授業の中にも、この疑問に対する先生なりの回答が何度か出てきます。それがどんな答えなのか、私が勝手に書いて語弊があっては困りますから、ぜひ自分で授業を視聴してみてください。私の答えとは少し違うようです。
-関連記事-
図書貸出のお知らせ
高橋和夫の3冊